園長徒然記

2025年2月1日(土)

 先月の“本堂仏参”では、「おかげさま(御蔭様)」という言葉について子どもたちと考えました。当日のお便りでお知らせしたように、梅組、菊組、松組の子どもたちの多くがこの言葉を知っていると答えてくれたのは意外でした。きっと、身近にいる大人の皆さんが日常的にこの言葉を使っていらっしゃるのだろうと推察します。「蔭・陰」は「陽の当たらない所」ですが、光がなければ私達は見ることができません。見えなければ気づくこともできません。ところが、私の目に見えないところで私が生きることを支えてくれている人や物や事のはたらきに気づいたとき、「蔭」に「御」を付け、「様」まで付けて敬い感謝せずにはいられない気持ちが沸き上がってくる。その心持の表現として「おかげさま」という言葉が使われるようになったのだろうと私は受け止めています。松組のAさんは、お友達に「“おかげさま”の話を覚えている?忘れないでおこうと思うけど、寝ると忘れてしまうんだ。」とお話ししていたそうです。心の底から温かくなります。合掌(『園だより』より)