園長徒然記
2024年6月1日(土)
橘保育園が九州初の延長保育に取り組んだのは昭和57年、42年前のことです。その数年前、全国の無認可施設(今日では「認可外」と呼称)で事故や虐待等の事案が頻発し、またベビーホテルと称される乳幼児施設で死亡事故が相次ぎました。「ベビーホテル問題」として各マスコミが取り上げ、また弁護士会が提言を発表するなど世間の批判を受け国会でも真剣な議論が重ねられた結果、昭和57年度から延長保育及び夜間保育の制度がスタートしたのでした。当時の宮崎市当局は「宮崎市には延長保育の一般的ニーズはない」と結論づけ条例化しなかったため、当園の19:00までの延長保育は制度外(保護者と園との信頼及び契約に基づくもの)でスタートしたのです。思い出は山ほどあるなか、この年度末にある保護者からかけられた一言は忘れられません。「延長保育を利用することは一度もなかったです。でも、必要なときには利用できるというのが私の支えでした…」今年度から19:00までに短縮しましたが、初心は今後も熱く継続していきます。合掌(『園だより』より)